"" Pärnu Kontserdimaja hooaja lõppkontsert ♪|ネマニャの音に恋してる ♪ ネマニャの音に恋してる ♪: Pärnu Kontserdimaja hooaja lõppkontsert ♪

2015/05/16

Pärnu Kontserdimaja hooaja lõppkontsert ♪

57日にエストニアで行われた演奏会を聴いてきました。
エストニア国立交響楽団(Estonian National Symphony Orchestra)のシーズンファイナルを飾る2夜連続のコンサート。

詳細はこちら。


N 7. mai kell 19 Hooaja lõppkontsert
NEMANJA RADULOVIĆ (viiul, Serbia) 
EESTI RIIKLIK SÜMFOONIAORKESTER 
Dirigent VILLE MATVEJEFF (Soome) 

Carl Nielsen. Avamäng "Helios" op. 17 
Samuel Barber. Viiulikontsert op. 14 
Jean Sibelius. Sümfoonia nr. 5 Es-duur op. 82


初日は首都タリンから約120キロ離れた海辺のリゾート地・パルヌにて。
会場はパルヌ・コンサート・ホール(Pärnu Kontserdimaja)。


日が長い5月のエストニア。開始時刻の19時でもまだこの明るさでした。


900席ほどの小さな会場。チケットの売れ行きはあまり芳しくなく、日本を出発する直前までチェックしていましたが、空席が目立っていました。
当日も1階席の前方及び2階席は残念ながらガラガラの状態。

ステージがかなり高かったので、私の座席からは完全に見上げる状態で、オケの編成も全く見えませんでした。

指揮のマトヴェイェフさん。この方のお顔どこかで見たことがあるなーと思っていたら、ユバスキュラ・シンフォニーの首席指揮者さんでした。
昨年ネマニャ君がチャイコンで共演された方です。


演奏会自体がシベリウスの生誕150周年記念だったようで、更にフィンランド生まれの指揮者さんということもあってか、シベリウス&ニールセンという北欧プログラム。
普段ニールセンなんて聴くことがないから、なかなか貴重な機会でした。

そしてネマニャ君の演奏曲はバーバーのヴァイオリン協奏曲。以前好きな協奏曲の話になった時に伺ったら、ネマニャ君曰く「3番目に好き。」とのこと。
インタビュー等でも好きな協奏曲としてバーバーの名を挙げていらっしゃることも多いです。

私は正直言うとバーバーは・・・・・・・。チャイコンやメンコンみたいなロマンチックさもなく、ショスタコのコンチェルトのようなダークさもなく。私には少し革新的過ぎると感じていました。

それゆえ一生演奏会でバーバーを聴く機会なんてないと思っていたのですが、何故だか購入してしまったチケット。

ネマニャ君がインタビューでバーバーを弾いた時の事を「爪先から稲妻が走ったように痺れて、とにかく刺激的だった。今までステージでこんな感覚は味わった事がない。」とお答えになっていたものを読んで、「うーん、ネマニャ君の弾くバーバーだったら、やっぱり1度くらいは聴いておかないと・・・・・。」と思った次第です。

聴くからには勉強と思い、CDを購入しひたすら予習しましたが、リズムも構成も全く頭に入らず・・・・・。私にはやはりバーバーは難し過ぎました。

と、こんな感じでかなりの苦手意識があったバーバーでしたが、いざネマニャ君の生の演奏で聴いてみると「あれ?バーバーってこんなに美しかった???」と、あっさり寝返ってしまったワタシ・・・・・。

全体的にごちゃごちゃしているイメージしかなかったのですが、じっくり聴くと意外なほど美しかったバーバーのヴァイオリン協奏曲。
牧歌的に聞こえたり、夜空に煌めく星の輝きみたいに思えた第一楽章。どこか懐かしいような温かさと、神秘的な儚さや脆さが共存しているような第二楽章。

そしてただただ狂気染みた刹那的な美しさで、瞬く間に駆け抜けていった終楽章。
圧巻とは正にこういう事を言うのだなと、何が起きているのか今一つ理解できず、ただただ口をぽかーんと開けて聴いていた私。

ネマニャ君が弓を振り上げたと同時に「ブラヴォー!!!」と叫んだ観客の方の声で、「えっ?あれ?終わった?今の何だった・・・・???」と我に帰りましたが、相変わらず口は開いたまま。拍手するのも暫く忘れていたくらい・・・・・。なんだか途方もなく凄かった。

凄すぎた演奏と共に、この日とても印象的だったのはネマニャ君の後ろ姿。
指揮台の手すりに右手をかけてもたれるような姿勢でオケの演奏に耳を傾けていたネマニャ君。
美しい旋律に身体を揺らしている後ろ姿がなんだかとても美しくて涙が出てきました。

さすがにネマニャ君も渾身の演奏でお疲れなのか、カーテンコールも1度だけ、アンコールもなく直ぐに客電がつきました。

残念ながらここで時間切れ。
タリンへ戻るバスの時刻が迫っていたため、休憩中にホールを後にしました。
バーバーがちょっと好きになったパルヌの演奏会でした。



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