だいぶ日が経ちましたが、今頃京都公演の感想や思うことなどあれこれ。
北山クラシック倶楽部2017
ネマニャ・ラドゥロヴィチ&フレンズ "悪魔のトリル”
【出演】
ネマニャ・ラドゥロヴィチ(ソロ・ヴァイオリン)
Nemanja Radulović, Solo Violin
ギョーム・フォンタナロ−ザ(ヴァイオリン)
Guillaume Fontanarosa, Violin
フレデリック・ドゥシュ(ヴァイオリン)
Frédéric Dessus, Violin
カテリーナ・イストミン(ヴィオラ)
Katerina Istomin, Viola
アンヌ・ビラニェ(チェロ)
Anne Biragnet, Cello
ナタナエル・マルヌリー(コントラバス)
Nathanaël Malnoury, Doublebass
【曲目】
クライスラー(デュパン編) プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
Fritz Kreisler (arr.Dupin) Prelude and Allegro in the Style of Pugnani
W.A.モーツァルト(セドラル編)アダージョとロンド
W.A.Mozart (arr.Sedlar) Adagio and Rondo
J.S.バッハ(デュパン編) シャコンヌ
J.S.Bach (arr.Dupin) Chaconne
ビゼー(デュパン編) ハバネラ(歌劇「カルメン」より)
Bizet (arr.Dupin) Habanera (from "Carmen")
パガニーニ カンタービレ
Niccolo Paganini Cantabile
ベリオ バレエの情景
Beriot Scéne de Ballet
ウィリアムズ(カサール編) 映画「シンドラーのリスト」のテーマ
John Williams (arr.Cassar) Theme from "Schinler's List"
クストリッツァ(セドラル編)これが男のやりかた 映画「ライフ・イズ・ミラクル」より
Kusturica (Arr.Sedlar) Ovo je muski svet from "Life Is a Miracle"
モンティ(カサール編) チャールダーシュ
Vittorio Monti (arr.Cassar) Csardas
こちらの演奏会。
ホールの総座席数は510席。即日完売でもおかしくない(願望)と思っていましたが、チケットの売れ行きはかなりスローで、直前までサイトをチェックしながら推移を見守っておりました。
関西といえば2014年の10月。PACの定期演奏会、3Days。
ネマニャ君の弾くパガニーニのヴァイオリン協奏曲が評判になり、各方面で絶賛されていたので、きっとその時ファンになってくださった方々が大勢京都にいらしてくださるだろうなぁと思っていたのですが。
関西の方に伺ったら「兵庫から京都って微妙に遠いですよ。」との事(涙)
私が思うネマニャ君の最大の魅力は、音楽を奏でる喜びを一緒に演奏する方々と本当に幸せそうに共有するところ。
そういった意味ではソロやオケとの共演も素敵ですが、やはり気心の知れた方々とのアンサンブルが一番ダイレクトにその魅力をお伝えできると思っています。
ネマニャ君を初めて聴かれる方や、CDは聴いたことがあるけれど生では初めてって方には、まずアンサンブルを聴いて体験して欲しい!
Double Sensも本当に素敵で大好きですが、Trillesの方がより密接な音楽体験を楽しめるので、まずはTrillesで聴いて欲しい!
そう思っています。
だから今回の日本公演は是非色々な方々に聴いていただきたかったです。
少しでも宣伝できないかなと思い、京都コンサートホールさんとネマニャ君の所属事務所のEアーツカンパニーさんにお願いして、公演チラシをお分けいただきました。
(その節は本当にありがとうございました!)
そして恐らく一番ネマニャ君にご興味を持っていただけるであろう方々にまずはご宣伝してみることに。
という訳で、セルビア大使館さんのパーティーや、イベント時のセルビア大使館ブースにチラシを置かせていただきました。
大使館のスタッフの方々にもご協力いただき本当にありがとうございましたm(__)m
とはいえ、さすがにネマニャ君初体験の関東の方々に京都までお越しいただくのは厳しい闘いでした。
チケット売上にはほぼほぼ貢献できず・・・。
できれば満員御礼の会場でお迎えしたかったですが、結局少しだけ残席があり、当日券が出ました。無念です・・・。
そんな京都公演。
会場の京都コンサートホールさん。
HPでの演奏会の紹介文が秀逸でした。
【セルビアの国民的大スターのヴァイオリニスト、ネマニャ・ラドゥロヴィチ。】
【よく耳にするあの曲・この曲も、ラドゥロヴィチと彼らの仲間たちの手にかかれば驚きと新鮮さに満ち溢れた音楽に大変身します。】
【 変幻自在のパフォーマンスで聴衆をすぐさま虜にしてしまうヴィルトゥオーゾ集団です。】
【 通常のクラシック音楽のコンサートでは絶対に味わうことのできない、斬新で驚きに満ち溢れた異色のステージとなること間違いないでしょう。】
「そうなんですよ!よくわかっていらっしゃる!さすがです!」と思わずにいられない的確かつ素晴らしいご紹介文の数々でした。
京都コンサートホールさん、最高です!
公演チラシの裏面の文章、ライターのオヤマダアツシさんが書かれたもの。
これも本当に素敵な文章で、最初読んだ時に感動してちょっと涙ぐんでしまいました。
【水無月の古都に、音楽の神ミューズからの使者が舞い降りる。】
この表現が詩的で素敵過ぎました・・・。
そしてチラシや当日配布のパンフレットを見て、恐らく気づかれた方も大勢いらしたでしょうが。
ヴィオラの演奏者はベルトランさん→クリスティーナ→カテリーナさんと変更になっています。
これに関しては個人的にとても悲しかったです・・・(/ω\)
Doubleのメンバーさんでもあるクリスティーナ、ヴァイオリンもヴィオラも本当に上手で素敵な演奏をします。そして個人的に仲良くしてもらっていて大好きなんです。
クリスティーナの来日を心から楽しみにしていた分、ショックが大きかった・・・。
そんなクリスティーナからネマニャ君経由で素敵なお土産をいただきました。
いつも本当にありがとう!
絶対に別な機会を見つけて聴きに行くからねー。(*´▽`*)
とはいえカテリーナさんもDoubleの演奏会で聴いたことがあったので、素敵な演奏家さんだと知っていましたし、いつものTrillesに違う色が加わった、本当に楽しいステージでした。
お互いの演奏を感じ合いながら、その瞬間瞬間で化学反応を起こすような、ジャズの即興セッションみたいな、スリリングでワクワクして楽しいステージ!
でも目指す方向性や音にはブレがないので、どんなに変化しても最後はちゃんとTrillesの音になるのがまた不思議。
Trillesに関しては大好き過ぎて、もう好きーっ、大好きーっって叫びたくなります(笑)
弾く度にどんどん練れて熟成していくクライスラーも好き。
ギョームさんの音がひたすら美しかったモーツァルトも素敵。
ネマニャ君の気持ちが入ったシャコンヌも素晴らしかったです。
艶っぽいアンヌさんの音が際立っていたハバネラ。
カンタービレのピッツィカート、綺麗な音だった。美しかった。
ひたすらカッコ良くて、その名の通り情景が目に浮かぶベリオ。
その音と表情で気持ちが痛いほど伝わってきたシンドラーのリストのテーマ。
オヴォ・イエのセドラーさんのアレンジはカッコ良過ぎて涙。
チャルダッシュに関してはもう言うことなし!文句なしの素敵な演奏!
カテリーナさんをヴィオラに迎えたTrilles。
この編成での演奏は海外でもこれまで一度もないので、これを聴くことができた今回のアジアツアーの聴衆の皆様は私も含めてラッキーですね!
曲が進むにつれ、会場の聴衆の方々の熱気が次第に高まり、拍手がどんどん大きくなり、ネマニャ君が切れた弓の毛を引きちぎる度に笑い声が上がり、曲ごとに溜息やすすり泣きなども聞こえてきて、会場中が一体となり大きな一つの生き物みたいに感じた夜。
Trillesは本当に楽しい!素晴らしい!大好き!と再確認しました。
弦が切れちゃったネマニャ君。
「2分頂戴。」とアンヌさんの椅子にちょこんと腰掛ける姿が微笑ましかったです。
そんな空白の時間を埋めるように、アンヌさんのチェロに弓を当て弾き始めたナタナエルさん。
このひと時が私的に最高にTrillesらしい瞬間でした。
ナタナエルさん、最高過ぎ!
アンコールにはPashona koloとカンタービレをもう一度。
カテリーナさんにふざけてちょっかい出すネマニャ君の姿が可愛らしかったです。
なんとなくですが、本当は違う曲をやりたかったのではないかなと思いました。
弦のことを考えてカンタービレにしたような気が。
とはいえあの美しいピッツィカートを最後にもう一度聴けて幸せでした。
ご機嫌なネマニャ君。
スキップしながらステージから去って行く姿には笑い声が。
そしてアンヌさんをエスコートしながら去って行くフレデリックさんの紳士なお姿にうっとり。素敵でした。
MCもあり「家からこんなに遠い場所なのに温かく迎えてもらって嬉しい。」と話していたネマニャ君。
ネマニャ君はfamiliar faceって言葉をよく使いますが、この日も「ファミリア・フェイスも見えて嬉しい。」って言っていました。
本当に良い公演でした。
終演後はなんだか勿体なくてなかなか座席を立てなくて、ご一緒していただいた方々と「この空間で余韻に浸っていたいですね。」と話していました。
お二方とも「凄いですね!好きになるのがわかります。私も演奏を聴きに海外に連れて行って欲しい!」「圧倒的な演奏に京都が振動したのを感じました!」と仰っていただき嬉しかったです。
そして「サインも欲しい!並んで来ますね!」と仰っていただき、私は待機することに。
長蛇の列に並び、無事にサインをゲットされたお二人。
見るとお二人とも携帯に全員分のサインが・・・・。
「えっ?!携帯に!いいんですか?」と伺ったら「いいのよ!ご本人達にも【えっ?本当に書いちゃっていいの?】って聞かれたけど!携帯なんて買い替えればいいんだから。こんな機会滅多にないもの!」と大興奮。
その後お二人おすすめの京都のお店に場所を移し、「いやー、素晴らしかった!」「楽しかった!」と3人で大盛り上がり。
下戸な私も「いやー、今日は本当に良い日でした!ちょっと飲んじゃおっかなー。」となり、結局3人でスパークリングワインのボトルを空け、京都の美味しいものを山ほどいただき、あれこれお喋りし、本当に楽しい夜でした♪
美味しかった京都のあれこれ。
写真がブレブレなのは酔っ払いだからです(笑)
「友達にも宣伝しておきますねー。」と仰っていただき、「次来日される時はまた誘ってくださいね!」と仰っていただき、次の新譜も「買いますね!」とお約束いただき。
本当に嬉しい限りです。
Mさま、Yさま、ありがとうございました♪
こんな感じで「題名のない音楽会」の公開収録、読響さんの公演、京都公演と、それぞれご一緒していただいた方々が皆さん「素晴らしかった!好きになるのがわかります!」とか「次来日される時もまた聴きに行きたいです。絶対誘ってくださいね。」とか「新しいCDが出るんですか?買います!楽しみです。」とか口々に仰っていただいて、本当に嬉しいです。
でもネマニャ君はまだまだこんなものじゃないですよ~。
聴く度に違う顔を見せてくださって、毎回驚きと感動を与えてくださいますから!
次聴かれる時はきっと全然違う印象で、きっとビックリしますよ。
そして感動しますよ。そしてもっともっとネマニャ君を好きになっちゃいますよ!
色々嬉しい感想をお伝えくださる皆様に、こんなことをお伝えしながら、日々を過ごしている最近の私です。
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