またもやかなり時差がありますが、3月9日に台湾の台北で行われた「Les trilles du diable」の演奏会の感想を書いてみたいと思います。
演奏会の詳細はこちら。
魔鬼的顫音弦樂六重奏 Devil’s Trills”featuring Nemanja Radulović
2011/03/09 19:30 國家音樂廳 (National Theater Concert Hall)
この演奏会は新象芸術祭の一環の演奏会。
2010年の年末にプレス発表されたのですが、どうやらこの主催元の財団さんの経済状態が厳しかったらしく、スポンサー募集の為か入札が行われていました。
無事に開催されて良かった。
現地での注目度はかなり高かったようで、メディアへの共同お披露目会?の様子を台湾の各メディアサイトで見る事ができました。
気になる方は是非こちらでチェックしてみてください。
そしてこちらの記事はひょんな事からお友達になった、台湾のニュース・チャンネル「FOCUS TAIWAN」の記者Jamesが作成したものです。
http://focustaiwan.tw/video/shownews.aspx?
cname=engnews&cid=ENG&d=20110308&id=004310952&Type0=Misc&Type1=latest
現地の新聞「自由時報」にも記事が掲載されていました♪
そしてこちらが会場の國家音樂廳。
外観を見た時は建物が凄過ぎて、「これがコンサート・ホール???」って驚きました。
細かい意匠(日光東照宮に少し似ている様な)が施されて、細部まで本当に豪華で美しい建物でした。
この写真で少し雰囲気わかるかな???
台湾のチケット・サイトで予約したチケットは台北市内のセブンイレブンか、会場で発券でした。
セブンイレブンで発券しようとしたら、店員さんがやり方がわからなかったので、会場のボックス・オフィスへ行きました。
フライヤーを沢山頂きました♪
そしていよいよ演奏会。
会場もライトアップ♪
そしてこの内部が更に豪華で美しい♪
入り口付近のホール。
ちなみに入り口は東西南北にあり、どこからでも入場できるらしい。
★そして肝心の演奏会。
今回は珍しくネガティブ(アンコール除く)な感想ですが、個人的な感想なのでご勘弁くださいませ・・・・。
まず驚くほど、聴衆が少なかった・・・・。
会場はガラガラ。前方はほとんど座っていなくて、最前列も数人・・・・。
私の席は2列目の真ん中だったのですが、左右20席は誰もいませんでした・・・。
10列目くらいからの中央はかろうじて入っていましたが、後方もガラガラ。
左右も空席ばかり。 恐らく4割も入っていない・・・。
実は台湾はコンサート系のチケットは、日本とはかなり異なり直前に売り始めるとか。
気のせいかメンバー全員何となくテンションが低かった・・・・。
皆様ご存知の通り、日本での2公演の後だったので、移動等含めてお疲れになっていたのかもしれませんが。
音もいつもと全く違って、ネマニャ君も珍しく調子が悪いみたいに聞えました。
演奏曲は日本公演と同じでしたが、シャコンヌも何だか全然違っていましたし、ネマニャ君もイライラしているみたいに見えて、演奏後は笑顔もなく足早に舞台袖へ・・・。
チャイコフスキーも息が合っていないみたいで、音がバラバラに乱れて聞えました。
演奏途中で「パンっ」って何かを弾いたかぶつけたような音が聞こえて、ネマニャ君が表板を随分気にしていました。
何故かスケルツォが終わった途端、拍手が湧いて(曲間の拍手については人それぞれかと思いますが、ここは違う気が・・・・)メンバーも「えっ、このタイミングで拍手なの?」って顔されていて、完全に瞑想曲の出だしのタイミングが狂っていました・・・。
そして「悪魔のトリル」 出だしでネマニャ君がアンヌさんにアイ・コンタクトしていましたが、アンヌさんが完全に下を向いていて、ネマニャ君の視線に気づかないという・・・・。
暫くしてお顔を上げて「あっ、ごめん。」みたいな顔をアンヌさんがされて、ネマニャ君がちょっと笑っていました。
何だか他のメンバーも、いつもの楽しい感じがあんまり無くて、お互いコミュニケーションが取れていないような感じでした。
それでもネマニャ君のカデンツァはさすがに凄くって鳥肌が立ちました。
とはいえ全体的に何となく重たい空気が立ちこめる演奏会でした。
こんな時に聴きに来ちゃってすみません・・・・と何故か居た堪れない気分になってしまいました。
ところが! これで終わる訳ない「Les trille du diable」!!!
アンコール1曲目。 「Love song を贈ります。」とネマニャ君が言って、始まったのが何と「Desole」だったー!!!!!!
★こちら参照。2010年2月19日、ベオグラードでのCDプロモーション時に演奏されたもの。
これ何度もYou Tube で観て、ずーっと聴きたかったので、すっごくすっごく嬉しかった。
しかし、メンバーのキレ方が半端無かった・・・。
本編がいまひとつ(すみません・・・・)だった鬱憤を晴らすというか、「このまま帰すか!」という気迫というか。
ベルトランさんもノリノリだし、アンヌさんもすっごい雄叫び上げてるし。
そしてこのノリが、台湾の方々は大好きだったらしい。
会場中から「ギャー」「ウォー」と叫び声が上がり、異常なくらいヒートアップ。
そして極めつけが、曲がトーンダウンする際に放ったネマニャ君の決めセリフ・・・・。 今まで見た事ないような、すっごいスカした(とっても良い意味で♪)お顔でこの一言。
「This is rock'n-roll baby!」
これには会場中の女子だけではなく、男子も間違いなくやられたに違いない!!!
クラシックの演奏会と思えぬ異常な盛り上がりのまま、ヴィヴァルディの「四季」より「夏・第3楽章」にそのまま突入。
いつもながらのめちゃくちゃスリリングな四季で、ネマニャ君も髪の毛振り乱して、凄い演奏だった!
当然会場も大盛り上がり♪
何故か「ブラヴォー」という声では無く、「ウォー」「キャー」と雄叫びの大歓声で、スタンディング・オベーション♪
そして更なるアンコールは「Pasona Kolo」
当然このノリも台湾の方々は大好きだったらしい。
これまた、大歓声で大盛り上がり!!!!
メンバーも全員嬉しそうだ♪
「終わり良ければすべて良しってまさにこの事だな~。それにしてもやっぱりTrillesは凄い!!!めっちゃ楽しい♪ やっぱり台湾来て良かった~♪」と浸る私の席からは・・・・・舞台袖がバッチリ見えていた。
タオルで汗ゴシゴシ拭いたり、水飲みながら、何やらヒソヒソ相談し合うメンバー6人。
あらっ。これはもしや♪と思っていたら、またもやステージに現れてくれました。
そして流れる、あの哀愁漂うメロディー。
このタイミングで「シンドラーのリストのテーマ」です。
選曲の妙が本当に凄い。
大騒ぎだった会場がシーンと静まり返って、あの美し過ぎる旋律が会場の隅々まで染み渡る様で、自然と涙がこぼれました。
ネマニャ君が静かに弓を降ろすまで、静寂が続き、そして割れんばかりの大拍手!!!!
アンコールだけで、ここまで盛り上げて、そしてここまで感動させるなんて、本当にこの6人の底力って凄い!
毎回感動するけど、今回はまた違った視点で新たなTrilles の一面を見せつけられた気がしました。
そして終演後、公演パンフレットやCDが飛ぶように売れて、サイン会が行われる楽屋口は長蛇の列。 (あんなにガラガラの会場にこんなにいたの?ってくらいの大人数。恐らく来場者のサイン会参加率は9割近かったかと)
台湾らしくファンの方々が「マッサージ行った?」「小籠包食べた?」とメンバーに聞いたりして、とても和やかなサイン会で、楽しかったです♪
と、完全に時差がありますが、以上が台北での演奏会の様子でした♪ (それにしてもいつもながら長いブログですみません。最後まで読んで頂いてありがとうございました。)
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