ネマニャ・ラドゥロヴィチ in りゅーとぴあ
2014年10月22日(水)19:00
りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ネマニャ・ラドゥロヴィチ ヴァイオリン
スーザン・マノフ ピアノ
P.I. チャイコフスキー
歌劇「スペードの女王」より "ポリーナのロマンス"
W.A.モーツァルト
ヴァイオリン・ソナタ第18番 ト長調 K.301
第1楽章 アレグロ・コン・スピーリト
第2楽章 アレグロ
J.S.バッハ
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調
BWV1004より"シャコンヌ"
C.フランク
ヴァイオリン・ソナタ イ長調
第1楽章 アレグロ・モデラート
第2楽章 アレグロ
第3楽章 レシタティーヴォ・ファンタジァ
第4楽章 アレグレット・ポコ・モッソ
M.ラヴェル
ツィガーヌ
前回の東響との公演が本当に素晴らしかった新潟に、ネマニャ君が戻ってきました。
しかもついに念願のスーザンさんとのリサイタル。
この日が来るのを本当に楽しみにしていました。
いつもYoutube で演奏を見ていて、いつか演奏会で聴きたいなと願い続けてきたポリーナのロマンス。
心に染み入るような本当に美しい演奏でした。
この曲を「皆さんへの挨拶代わりに。」と言い「この素晴らしいホールに戻って来ることができてとても嬉しい。」と語ったネマニャ君。
スーザンさんの事を「それぞれ来日したことはあるけれど、一緒に日本で演奏するのは初めて。」と言葉を続けていらっしゃいました、。
「10年一緒に演奏している。」とのお言葉通り、息がぴったりで仲良しなお二人。
本当にスーパー・コンビでした♪
とってもチャーミングにモーツァルトを演奏した後に、気持ちのこもったシャコンヌをご披露。
過去何度かいろいろな形で聴いているシャコンヌですが、より表現に深みを増し、より進化した演奏を聴くことができました。
ここ数年の様々な出来事や、ご経験、様々な想いを、すべて昇華されているような、より精神的な深みを感じさせるような演奏でした。
これでまだ20代。
これから30代、40代と年月を重ねるにつれ、どのような演奏家になっていかれるのか、どこまで昇り詰めるのか、楽しみでありながら少し怖いような気もします。
本当に素晴らしく美しく、心に迫るシャコンヌでした。
あっという間に前半が終了。休憩をはさんで後半。
フランクのソナタ。これも本当に素晴らしく美しく素敵でした。
言葉で説明するのは本当に難しい。
その場にいらっしゃって聴かれた方にしかわからないと思います。
夢の中にいるような時間でした。目の前で繰り広げられる演奏が現実のものとは思えなかった・・・・・。
ツィガーヌはただただ強烈にネマニャ節。
たたみかけるような演奏に、対するスーザンさんも全く負けていません。互いに信頼し合って、なおかつ探り合うようで、想いをぶつけ合うような、本当に強烈な演奏でした。
この二人・・・・・本当に凄すぎる!
東京に比べると本当に寒かった新潟。
この日急に冷え込んだと、現地の方がおっしゃっていました。
そのせいか、咳き込む方が多かったのが少し残念。
携帯のバイブ音が響いたり、演奏中に「凄いねー。」と声を出して話している方がいらしたのも正直残念。
確かに凄いのはわかります。私だって凄い!凄い!って心の中で叫んでいます。
演奏中は声には出さず心の中で思って欲しい・・・・・と思った・・・・・。
そして怒涛のアンコール。
まずはドヴォルザークの「我が母の教え給いし歌」。
少しだけ天を仰いで、想いを噛み締めるように演奏されていました。
その音もそのお姿も、本当に美し過ぎました。
人生って本当に儚くて残酷。
さまざまなものを失って、そしてさまざまなものを得て。
きっと今のご自分を幸せだと言うでしょうけど。
でももっともっと幸せになってくださいね、良い人生を歩んでくださいねと、心の中でただただ祈っていました。
涙で視界がぼやける・・・・・と思っていたら、このタイミングでモンティの「チャルダッシュ」をご披露。
この選曲、これがまさにネマニャ・ラドゥロヴィチ!と涙も一気に乾いてしまった。
テンポを揺らしまくって、意味不明な速さで、もうこの人凄すぎて意味不明!
対するスーザンさんの全身を大きく使いながらの演奏がこれまた凄すぎて、音が会場中飛び回るようでした。
床を踏み鳴らし聴衆を煽るようなスーザンさんに客席から自然に手拍子が起きました。
でもネマニャ君が早過ぎて、手拍子が追いつかない!
お二人とも圧巻の演奏でした!
聴いていると手が小刻みに震えてきて、抑えるのが大変だった・・・・。
弾けば弾くほど聴衆の皆様のボルテージが上がってきて、この頃には会場中から大拍手。
高まった熱を冷ますかのように、ショパンの「ノクターン」。
また少し天を仰いで、一音一音に気持ちを込めて、噛み締めるかのような演奏。
涙が止まりませんでした。
そしてそのまま流れるように「Nature Boy 」から「Over the Rainbow」。
照明を落としたステージから弾きながら消えてゆくネマニャ君。
ベオグラードの再現!何度もYoutube で見ていた世界が目の前で!
ひそかにアンコールで聴けないかな・・・・・と願っていたので、これは本当に本当に嬉しかったです。
会場中、大拍手、大喝采。
本当に素晴らしい演奏に、ネマニャ君もスーザンさんもとても嬉しそうでした。
信頼しあって仲良しなお二人は、舞台を行き来する時も、手を取り合い、肩を組んだり、二人でスキップしたり。
本当に仲の良いお姉ちゃんと弟といった感じ。
とっても素敵でチャーミングでキュートなお二人なのでした♪
ネマニャ君、スーザンさん、素晴らしくって美しくて、激しくて切なくて、本当に気持ちの思いのこもった素敵な演奏をありがとうございました!
聴きながら「もうこれはダメだ。凄すぎる。ホントにアカン。」と何度も心の中で思った私。
もうこんな演奏を聴かされたら、日本に住んでいる場合じゃない!
もっともっと沢山聴けるようにヨーロッパに移住するべきか・・・・・・とかなり真剣に思いました。
あー、凄すぎた!幸せすぎた!ネマニャ君とスーザンさんは最強です!
本当に素敵な演奏会でした。
とても幸せな気持ちになり、ホワイエへ出てみると、サイン会に並ぶ長蛇の列。
私もちゃっかり並んでネマニャ君とスーザンさんにご挨拶。
スーザンさんに「ベオグラードの演奏会で一度お逢いしたんですよ。」とお伝えしたら覚えていてくださった♪
その時に一緒に撮っていただいたお写真をお渡ししたら喜んでいただけました。
スーザンさん、本当に素敵、大好きです♪
そしてとっても心優しいネマニャ君は私のセルビア語の上達のためか、セルビア語で話しかけてくださるのですが。。。。。。単語しか聞き取れません・・・・・・(汗)
途中から英語に変えてくださる、本当に心優しいネマニャ君(涙)
もっとお勉強頑張りますね・・・・・・・。
西宮にもいらしていた関東のファンの方に会場でお会いしました。
ネマニャ君のことを「演奏も凄いし、本当に性格が良くって良い人ですよね。」って仰っていました。
きっとファンの方々にはそれぞれのネマニャ・ラドゥロヴィチ像があるのだろうな。
皆様の目にはネマニャ君はどんな風に映っているのか、色々な方に聞いてみたいなーなんて思いました。
終演後はいつもお邪魔虫させていただいている、お友達のK子さんご夫妻と一緒にご飯。
ガイドブックをみて「美味しそうだな~。」とチェックしていた、のどぐろと南蛮エビと村上牛を全部いただけるという、とってもワンダフルなお店に連れていっていただき、しかもちゃっかりご馳走になった本当に図々しいワタシ・・・・・。
とても楽しい時間でした。いつもありがとうございます♪
そして演奏会も東京公演を残すのみ。あっという間に時間が過ぎてしまいますね。
きっとお疲れもピークに達しているのではないかと思いますが、少しでもゆっくりお休みいただいて、東京で来日公演の有終の美を飾っていただきたいです。
24日の演奏会も本当に楽しみにしています。
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