ネマニャ君が帰国して、既に2週間が経過・・・・本当に日が経つのは早いです。
今更ながら無伴奏リサイタルの感想を。
毎度の事だけど、時差あり過ぎですね・・・・。
演奏会の詳細はこちら。
2012年11月13日(火) 19時開演 浜離宮朝日ホール
ネマニャ・ラドゥロヴィチ 無伴奏ヴァイオリン・リサイタル
【プログラム】
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV1001
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 作品27-2
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 作品27-3「バラード」
この日の演奏に関しては、先日もさらっと書きましたが、私には悔しさが残る演奏でした。
終演後なかなか立ち上がる事ができなくて、そんなに感動したの?と周囲には思われていたようですが、実は悔しくて立ち上がる事ができませんでした。
イザイの2番に関しては、耳の良い方々から小節の件を教えて頂きましたが、私は本当に魂が揺さぶられる様な演奏だと思い、感動しました。
あまりの凄まじさに恐怖心すら覚えました。
だからこそ、その後のパルティータが、とても残念に思えました。
終演後、お友達のK子さんに会って最初に交わした言葉が「・・・・・悔しい。」「でしょ。私も悔しい!」でした。
聴き方や感じ方は人それぞれだと思うのですが、今回に関しては周りの方々がこの演奏会を大絶賛されているのが正直よくわかりませんでした。
確かに凄い、凄いけど、まだまだネマニャ・ラドゥロヴィチはこんなものじゃないでしょ!と思っていました。
その疑問を、この演奏会にも来ていたお友達(人生の大先輩♪)のクラシックファンの方に聞いてみました。
何十年もクラシック音楽を愛し、様々な演奏会に足を運んでいるので、私と違い耳は確か。
非常に辛辣で辛口な人なのですが、とても信頼できる方なので、「正直にどう思いました?」と尋ねてみました。
とても冷静に分析された答えを聞いて、「あー、なるほど。」と私の感じた思いも、周囲の方々の大絶賛の理由もわかった気がしました。
普段は強烈に辛口な方なのですが、ネマニャ君の事は「お世辞では無くて、素晴らしい才能であることは確認しました。」と言ってもらえて、本当に嬉しかったです。
オペラシティに引き続き、駐日セルビア大使を始めとするセルビア大使館の方々もお見えになられていました。
セルビア大使館のネマニャさん(同じお名前。しかもネマニャ君と同い年)にも久々にお会いできて嬉しかったです。
(友達は「どっちのネマニャかわからなくなる。」と言って「大使館のネマニャ君」と「王子様のネマニャ君」と名付けていました・・・・・うーん、ネマニャ君が王子・・・・王子かなぁ?)
終演後のサイン会も長蛇の列で、ファンの方々に囲まれ大人気だったネマニャ君。
私服も相変わらずオシャレさんで、一見するとロックスターにしか見えません・・・・。
あのルックスであのヴァイオリンだもんなぁ・・・・と、サインに勤しむネマニャ君を遠目に見ながら、「本当にネマニャ・ラドゥロヴィチは面白過ぎる!!!」と再認識した夜でした。
【追記】
アンコールの「枯葉」。
ネマニャ君からのサヨナラの挨拶代わりだった気がしました。
日本での最後の夜に、日本のファンへ別れを告げる為にセレクトしたのかと。
もし万全の演奏であれば、きっと何かを語ってくれた気がします。
何も語らず、ただそっとサヨナラを告げた、そんな気がしました。
どこか切なく、でもとても暖かい音色でした。